就労移行支援を経て2023年4月にタムスグループに入職し、タムスアルファの一員として約2年間グループ内の病院や高齢者施設で様々な業務の経験を積んだのち、2025年4月から特別養護老人ホーム(特養)に勤務する吉澤さん。
吉澤さんと吉澤さんをサポートしている人材活躍推進課 服部さんにお話を聞きました。

タムスグループへ入職が決まったとき、どのような気持ちでしたか。
吉澤 とても嬉しかったです。通勤は家からバスで一本ですが、通勤経路を確認し、練習を2・3回して一人で来られるようになりました。
初めは不安でしたが、だんだん慣れてきました。
服部 タムスグループに入職するまでは、公共交通機関をほとんど一人で使ったことがなかったのでご家族も心配するなかでのスタートでした。
入職前は電車の遅延などの対応も少し難しかった吉澤さんですが、そこも克服し、今ではバスに加え電車にも乗れるようになりましたよ。
タムスアルファでの2年間はいかがでしたか。
吉澤 最初は大変でした。
服部 タムスアルファは時間になると全員で揃って病院や施設に移動しますから、ゆっくりペースの吉澤さんには「ゆっくりしているとみんな先に行ってしまうよ」「荷物を急いでまとめないといけないよ」と繰り返し話し、徐々にスピードをあげることをめざしました。
なにより本当にしっかりしました。周りから注意されてもめげずにここまで成長できたのは、素直に話を聞けたり、仕事に対する意識が人一倍高かったりしたことが要因だと思います。
病院や高齢者施設で行っていた布団カバー交換も最初はとても時間がかっていました。今はどのくらいでできますか。
吉澤 今でも布団がねじれたりすると時間がかかってしまうのですが、そういう時は落ち着いて、一回布団をとり出して、ねじれを直してから整えるとうまくいきます。
失敗がなければそれほど時間はかかりません。
服部 うまくいかなかったとき、やり直すという“修正”ができるようになりました。それがすごいことです。
吉澤 今は、始める前に時計を見て、時間を意識しながらやっていますね。
2025年3月から特養での勤務になりましたが、どのような仕事をしていますか。
吉澤 午前中にシーツ交換をしたあと、昼休みを取って、13時からは3階のシーツ交換や窓拭き、洗面台の掃除などを行い、時間が余れば他の階でさまざまな業務を行います。
その他、ゴミ集めや椅子・テーブル・手すりの消毒作業もやっています。たまに「ゴミがたまっているので持っていきます」と自分から気づいて動けることもあります。
服部 タムスアルファのときは、誰かの後ろについて業務をしていたのですが、今はこれだけ見通しを立てながら自主的に業務をこなしています。
「タムスアルファはいつか卒業するんだよ」という声がけもしていましたし、先輩職員がタムスアルファを卒業して拠点配属になるのを見て、徐々に「次は自分たちの番だ」という自覚もでてきたと思います。

お仕事をしていて、大変だなということはありますか。
吉澤 ないです。
服部 (笑)、体はキツくないですか? 疲れていないですか?
吉澤 大丈夫です(笑)。
お仕事をしていて、うれしいことはありますか。
吉澤 昨日3階の職員から「暑いから、お茶を飲んで休憩して来てください」と言われました。5分休憩をさせてもらってうれしかったです。休憩は昼休憩だけなんですよ、本当は。でも5分休憩がもらえて、うれしかったです。
服部 タムスアルファであれば、草むしりなどの外作業があるので、お茶を飲んだりする休憩を挟みますが、特養ではそういう時間はないですからね、職員の配慮がうれしかったんですね。
吉澤 あとは、仕事が終わって事務所に戻ったとき、事務員さんに「早かったね!」と言われたり、「長く働いてね」と言われたりするのがうれしいです。
チームで動くタムスアルファの業務から一人で自立して仕事をする拠点配属への異動はハードルが高いように思います。どのような工夫をしていますか。
服部 今回の拠点への配属は、タムスアルファで週に一度ほど特養でお仕事をさせてもらい、「特養はこういうところだよ」「こういう仕事があるんだよ」と、施設長には「今度配属になる職員は彼ですよ」といったお互いに慣れるような機会を設け、受け入れ体制を整えたうえで、「いざ、出陣!」という段取りで進めています。
吉澤さんが特養で働き始めて数ヶ月ですが、私のもとへは、職員からの「すごい仕事ができるね!」「とても助かる!」という声が届いています。
最後に、吉澤さんのリフレッシュ方法はなんですか?
吉澤 土日に出かけたり買い物をするのが楽しみです。この前は、友達のライブにいくとき、手紙とお土産を差し入れました。それとミュージカルに出ています。来年また本番があるので、頑張りたいです。

【タムスアルファの特徴】
複数人数でチームを組むタムスアルファは、グループ内の病院や介護施設など各拠点を巡回し、シーツ交換や各種事務作業、清掃、草むしり等グループ内で想定されるさまざまな業務を管理者指導のもと体験していただきます。その後希望者には、グループ内拠点への配属を目標として適性に応じた育成を行い、就業場所を決定いたします。業務内容や環境が合わない場合は、その方にあった就業場所に異動が可能。お一人おひとりが力を発揮できる仕組みとなっています。